初盆で使った盆提灯の処分方法・片付け方とは?お焚き上げの方法などを解説

お盆

初盆が終わってようやく一段落ついたと思ったのもつかの間、今度は片付けを始めなくてはなりません。そこで困るのが盆提灯の処分方法。なかでも贈り物の盆提灯には贈り主から故人に向けた感謝や敬愛の想いが込められていますので、どうすべきか迷う人もいるでしょう。

この記事では、初盆で使用した盆提灯の処分や片付けの方法を解説します。

初盆(新盆)で使う盆提灯の種類

盆提灯は、故人の霊が家に帰るための目印になるものです。お盆の期間が過ぎたら一旦は役割を終えて処分したり、しまったりしなくてはなりません。初めてのお盆である「初盆(新盆)」で飾る盆提灯にはいくつかの種類があります。

白提灯

盆提灯 相極 柾 白紋天
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白提灯とは、白一色もしくは透かし模様が施されている提灯のことです。各故人につき一つのみしか使われませんので、白い和紙のうえに戒名などを記す地域もあります。基本的には遺族自身で用意し、軒先や玄関などに取り付けます

白提灯は初盆の時にのみ飾られる提灯ですから、役割を終えたら処分してしまうのが通例です。しかしご家族の考え次第では残しておきたいという方もいるかもしれませんから、一人で考えて処分を決めてしまう前に、家のなかで一度確認を取った方がよいでしょう。

絵柄入りの盆提灯

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例年のお盆で用いられる盆提灯には、草花などの絵柄が施されています。白提灯と違って飾る数が限定されておらず、地域によっては数に比例して故人への親しみが表れるとも言われています。通常の盆提灯は新盆以降のお盆でも使用可能ですので、箱などに入れて保管するのが良いでしょう。

盆提灯を処分せずに残す場合には、次のことに気を付けてください。

和紙や絹製の場合は、毛払いなどでホコリを取り除いてから、できるだけ各部を分解して収納しましょう。箱に入れるときも擦れて破れるのを防ぐために、各部をビニールなどで包んだ方が望ましいです。その際には通気性が保たれるように袋に小さな穴をあけた上で、箱の内部に新聞紙を敷くとよいでしょう。また、虫に喰われやすいため、防虫剤などとあわせて収納すれば、綺麗な状態を保ちやすくなります。いずれの場合も、盆提灯が傷みやすい高温多湿な環境での保管はできるだけ避けましょう。

贈答された盆提灯

お手持ちの絵柄入りの盆提灯のなかには、贈りものの盆提灯もあるはずです。もちろん贈答された盆提灯も次のお盆で飾ることができますから、状態が良ければ翌年も使って問題ありません。贈り主から故人に向けた感謝や敬慕の念が込められたものですので、保管の際は細心の注意を払って大事に扱うようにしましょう。

盆提灯の処分方法

盆提灯はご先祖さまの霊の道標になると同時に、故人への想いが込められた大切なお供え物です。したがって処分の際には、本来はお焚き上げ供養をしてもらうことが望ましいとされています。

お盆明けすぐに依頼するのが難しい場合、お寺や神社によっては大晦日やお正月過ぎに「左義長(どんと焼き)」を行っていますので、そのときに一緒に焚いてもらうという方法もあります。とはいえ、処分の際は必ずお焚き上げをしなければならないという明確な決まりがあるわけではありません。現代の生活事情ではお焚き上げをすること自体が難しいということもあるでしょう。

その場合は、自宅で盆提灯を塩で清めて、ご家族で手を合わせたあと、火袋(盆提灯の明かりが灯る部分)の一部を小さく切り取ってお庭で燃やし、残りは各自治体の指示に沿って処分するという方法もあります。住環境によってそれも難しいという場合は、すべてを一般ごみとして出しても構いません。また、盆提灯を買った仏壇店などに相談すれば、処分してもらえる場合があります。

最近は毎年使えるおしゃれな”白提灯”も…

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今回ご紹介したように、もともと初盆のときだけに用いる簡易な提灯を「白提灯」と呼んでいました。

しかし、最近では”あえての絵柄なし”でデザインされた盆提灯もつくられています。「BONTOU lantern」はシンプルを極めた造形で現代人の嗜好にフィットします。自宅用としてはもちろん、どんなお部屋に置いても調和がとれるから贈答用としてもぴったりです。

初盆で使った盆提灯は処分するときも心を込めて

初盆で使った盆提灯の保管方法や処分の仕方について悩んだり気を病んだりしてしまうことは少なくありません。手元に残さないという場合にはお焚き上げによる供養が勧められますが、そもそもその段取りが大変だという人もいるでしょう。その場合はあまり考え込まずに、ご自身にとって余裕のある処分方法を選択することをおすすめします。

ただし、いただいた盆提灯には想いが宿っていますので、処分するときも心を込めてお片付けすることを忘れないでください。

また、最近では処分せずにずっと使える白提灯もつくられています。そういったものは、絵柄入りの提灯と同様、毎年使うことができますので、購入の際はよく確かめるようにしましょう。